次男:京(きょう) ビルの狭間

部屋の隅

下駄箱の中

墓石の裏



恋しいあまりに

陽光を避け

生きるものの影で

ひっそりと噂する



それは 光にして闇

混沌にして唯一

死者でも生者ないもの



別の幹から潜り込んだ

絶対存在


三男:誠(まこと)



ふるえ ふるえ

ささやきは風となって

花びらを落とす



舞い散る桜に

顔を上げて



美しい、と

彼の人は微笑んだ




≪ BACK      NEXT ≫

[ FAMILIAR・ゴの刻 / 桜 ]

[ 戻る ]